天然いぐさを使用した畳は褪色します!
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
新しい生活を始めた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか??
「新しい」といえば住む場所・部屋の内装ということが思い浮かびますが、
今日は新しい畳の特性・畳の色の変色についてお話ししたいと思います!
新生活前に畳替えをされた方もいらっしゃるかと思います。
その魅力はなんといっても部屋中を包む畳特有の香りと、足元が新鮮な緑に包まれることだと私は感じます。
しかし、畳替えをして1ヶ月も経過すると「あの時の色はどこに」!?といった感じに
いぐさの部分が褪色し始めます。これは、畳に用いられているいぐさは生きており、太陽光や部屋の照明によっていぐさの葉緑素が分解されてしまうのです。
3種類の千丁産いぐさを並べて1ヶ月放置してみました。
実はいぐさはお米みたいに品種がたくさんあるんですよ♡
上の写真は、3種類の千丁町産のいぐさを並べた写真です。青々と綺麗な色をしているのがわかるかと思います。このいぐさを1ヶ月間部屋の中に放置してみました。
すると、、、、
1ヶ月間放置したいぐさの写真
畳を選ぶ時のポイントは、褪色した後にも草の部分全体が綺麗に焼けるかどうかです。
1ヶ月前の新鮮な青みがなくなっております。ちゃんと私の部屋でも葉緑素が分解されていたんですね。まだまだこの実験は継続しますが、⑤の写真のようになるまでには半年から1年ほどでこのようになります。このように考えてみると、畳替えの期間は5年から10年と言われており、褪色した畳の上で過ごす時間のほうが実は多いのです。
※色が褪色してもいぐさの効能がなくなるわけではないので安心してください。
法隆寺のように褪色してもその佇まいは変わりません!
私は初めて畳替えをしてもらった時にはいぐさの褪色の速さにショックを受けました。
畳替えといっても国産のいぐさを使用すると、お安い金額ではないので。しかし、今では
褪色後も畳の効能は維持されることを知り、安心しました。むしろ今では、長く使用した和室の畳が人の油を纏い、綺麗な黄金色のような部屋になっております。これも日本人が持つ特有の感性「さび」なのかなあ。
もちろん青々とした畳の色を維持したい方は、第7回記事で取り上げた「上敷き」を利用したり、畳の表面を裏返す「表返し」を近所の畳屋さんにお願いするといいかもしれません。新生活で青々とした気持ちもいつまで続くかわからない人間の気持ちと畳は一緒なのかもしれませんね。

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