畳表の品質の見分け方

 今回の内容は少し玄人向けのお話になります。

「せっかく畳替えするのであればいい畳を使いたい」という声は畳替えの

需要が減少している中でも聞きます。

高級である熊本県産・千丁町産の畳を使っていただきたい私にとっては非常にありがたいことです。

そこで、畳表の品質の見分け方について一部を紹介したいと思います。



まず、こちらに3種類の畳表がありますが「品質の違い」は分かりますか??

「どれも一緒じゃん。」これが正直なところかと思います。

しかし、天然物の畳は使用していくにつれてその品質に違いが出てくるのです。


黒い線が入り、バーコードのようになっている畳表


一番のポイントは、いぐさが古くなると枯れたいぐさの箇所がはっきりと黒くなります。

そして写真のようにバーコードのように畳表がなるのです。






なので、新しい畳表を選ぶ際には綺麗に褪色していく畳表を目利きして選ぶ必要が

あります。とはいっても難しすぎるのでポイントを紹介します。


①枯れの少ないいぐさを選ぶ→赤い線の少ない畳表をチョイスする。

②長いいぐさを使った畳表を選ぶことです。


品質の見分け方 全国い製品卸商業団体連合会 「国産畳表のお手入れVol2」より


いぐさを同じ畑から収穫してもこれだけの長さに分けることができる。

長いいぐさの方が赤い「枯れ」や白い「根白」が混ざりにくい。


上記のような畳を選ぶのは、難しいと思います。

畳替えの際に畳屋さんがサンプルを持参してくださると思いますので、

実際に手で触れてその品質を理解したり、畳屋さんに聞いてみるのも手です。

畳屋さんは毎日畳を眺めながら作業をされているので、目が鍛えられています。

そして最後にはご予算との兼ね合いも出てくると思いますが^^; 


熊本市内にある水前寺成趣園・古今伝授の間に用いられる

熊本県産最高級表「ひのさらさ」


※あくまでいぐさを用いた畳は天然物なのでワンオフ商品であり、

 劣化の具合・スピードは個体差によります。

 むしろその褪色や劣化の過程を楽しむことができるのも天然物の楽しみであり、

 現代の日本人が忘れている「わび・すき」の精神なのではないでしょうか。


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