和室をフローリングにしようか迷われている方へ
長年住んだ家、あるいは新しく住む家に和室がある。
だけど使い勝手が分からなくて、和室をとうとう使わない方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではフローリングにするメリット・デメリットと工事金額を挙げつつ、著者の個人的な見解を示していきます。
[目次]
1:フローリングのメリット・デメリット
2:和室をフローリングにする費用
3:畳のメリット・デメリット
4:和室のメンテナンス費用
5:個人の見解
1:フローリングのメリット・デメリット
メリット
デザインが豊富である
ロボット掃除機が利用可能
用途が限定されていない=勝手が効く
デメリット
埃が直に溜まる
転倒時のリスク
高額な施工費
フローリングは日常生活に馴染みがあるもの。
インテリアにも影響がある為デザインにも配慮したいところです。
2:和室をフローリングにする費用(あくまで床のみ)
部屋は6畳間
費用は安価な塩化ビニルのフローリング材で22万円
無垢のフローリング材では28万円
3:畳のメリット・デメリット
メリット
香り(いぐさの畳に限る)
柔らかい
来客にも使える
デメリット
ランニングコストの発生
手入れの手間
カビ
畳のデメリットは総合的にコストがかかる事。それらを惜しまず向き合わないと大変になります。それが自然素材と共生する事なのです。
4:和室のメンテナンス費用
※ 畳・6畳
襖・2枚
障子・4枚の6畳間という条件にしました。
畳・6畳 国産麻綿 @20,000
襖・2枚(両面・糸入り)@10,000
障子・4枚 @ 3,000
合計約12万円~(畳のみ)
約15万円〜
5:個人の見解
結論
和室の使い方を定義した上で思い立ったときに和室のメンテナンスを行い、そのまま残す。
ここからは個人の見解になりますので、ご参考程度にされてください。
理由としては、
①和室は用途が広い為、趣味や家事、休息にも適しており、便利なのです。
ー綺麗にすれば快適なのです。
メインテナンスをしないまま放置するから居心地が悪いのです。
②メインテナンスは今すぐに
ー和室の減少に伴い、畳や襖・障子を修理することが出来る職人さんも減少しております。また、これらの材料も値上がり続けている為、1番お安いプランでもいいのでメインテナンスを行うだけでも劇的に変わります。
ー畳に関しては予算の許す限り、上のクラスのものにされる事を私は勧めます。なぜなら、いい畳は裏返す事が出来る為、倍の期間で使用可能なのです。
本当に丈夫な麻糸を使った畳であれば、合計30年は持つでしょう。
また、畳替えを迷って来年に持ち越しても現在と同じ価格ではできない可能性が高いのです。
③希少性
ー世界的にも和室は評価を得ております。パリでは日本文化に理解がある富裕層が和室を自宅に入れたいという問い合わせも実際にあります。
私が実際に立ち会った事があるのは、現地の建築家の方でした。
「セカンドハウスのリビングに四畳半の畳を置き、布団で寝る生活がしたい」との事でした。
さらに、「障子で空間を仕切れる様にしたい」とのことでした。
そんな世界にも誇れる和室を後世に残していく価値は十分にあるのではないでしょうか。
さいごに
少しでも行動の判断材料になればとこの記事を書いた。同時に自然素材の生活には厳しい条件が伴うことを改めて感じさせられた。まして畳など現代の生活には必要ではない。和室が消費者にとって要するコストを上回るメリットを提供し続けなければ和室の数は減少の一途を辿る。このコストをせめて和らげたい。そのためにさまざまなものの捉え方や・情報を提供するのである。伝統文化をマーケットに適合させつつ、継承していく難しさを感じる一方でやりがい・楽しさがあるのだ。






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