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斜陽産業である「畳業界」について考える

目次 ・斜陽産業とは ・畳業界が斜陽産業化した原因   ①新築住宅への依存   ②インターネットの登場 斜陽産業とは →「斜陽産業」と聞いて、どのような業界を思いつくだろうか。 「斜陽産業」とは、その業界でピークを迎えた後に、市場のニーズも満たす事が出来ておらず、持続的な成長を見込めない産業という意味で解釈している。 つまり、その時代によって光り照らされる産業が現れるのと同時に影に隠れる産業が現れる事を意味する。 畳業界も斜陽産業といわれて久しい業界であります。 90年代から畳業界の斜陽産業化は懸念されており、2022年現在の畳業界の衰退した様子は 目に見えていたことでもあります。 では畳業界が斜陽産業化した理由をいくつか まとめてみたいと思います。 畳業界が斜陽産業化した原因 →①新築住宅への依存  戦後の1950年代以降、日本は復興に向けて 多くの住宅建設が進みました。それまでは 一家に和室の部屋が数部屋は少なくともありました。つまり、新しい家が経てば自然と畳の需要は発生したのです。  一方で、新築着工によって自然発生する畳の需要も人口数の減少や住宅様式の洋風化により急激に減ることになりました。そのため、自然に発生する畳需要に多くの畳屋は「対応する」といったスタンスでありました。  その結果、新しい畳の在り方や洋風化する住宅様式に共存する畳を開発・プロモーションをするファクターは圧倒的に少数であったことが現在の畳業界の斜陽産業化の一つの要因であったと考えられます。1990年代では年間150万戸から170万戸の新築着工件数で推移しておりました。しかし、現在では80万戸ほどと新築着工数自体が減少するのと同時に10件新築が経っても2〜3件の部屋にしか和室がない状況になりました。 →②インターネット業界の誕生  インターネットの誕生は人類史上1番の発明であるといっても過言ではありません。インターネットの世界が今に至るまで脚光を浴び、人々の生活にとっては欠かせない存在となりました。そこからブルーカラーと言われる、現場に出て体を動かすいわば「肉体労働」からホワイトカラーと呼ばれる労働体系に人類の趣向が変化しました。  畳業界はいぐさを育てるいぐさ農家から、畳に関する工事を執り行う畳屋さんまでいわば「3K」と呼ばれる業態であるのは否めません。 また、将来性の点で比較したときに...