畳の減少を考える ①データから見る畳市場

 こんにちは!ご〜るどらっしゅ・せんちょうのりんです!


今回の記事は、第二回記事でも取り上げましたが

畳の使用量の減少に伴い、畳市場は縮小しています。


そこで、今回からシリーズ編で「畳の減少を考える」を掲載したいと思います。

畳の使用量減少についてはさまざまな要因がありますが、

今回はデータから畳の減少について考えたいと思います。


畳需要が減少している背景には、

世帯数は増えても使用量が減少している。

なぜなら

景気の後退や原価の高騰による、畳の優先順位の後退

フローリングの方が畳に比べて経済的合理性がある。



①世帯数は増えても、使用量は減少している。

※1農林水産省 いぐさ(畳表をめぐる事情)5ページより


こちらの表において、畳表(畳に使用されるいぐさの部分)の「総枚数」

が年々減少していることが挙げられます。

その一方で、「全世帯数」は増加しております。

このことから世帯は増えても畳の使用量が減少していることが分かります。


②景気の後退や原価の高騰による、畳の優先順位の後退。


【縮小する畳・いぐさ業界】

※1農林水産省 いぐさ(畳表をめぐる事情)3ページより


 畳が使われなくなった大きな理由の一つには、景気の悪化に伴い

畳を使用する優先順位の後退が考えられる。

直近ではインフレによるいぐさ栽培の原価高騰化により、畳の製品化にもその影響を受け、家庭における畳の優先順位の後退に拍車がかかっていることが予想される。

その結果、畳の需要が減少し、いぐさ農家の減少に伴う作付け面積の縮小など、

畳業界では「負」のループが続いている。



 古くなった畳は、新しい畳に交換することでサステイナブルな床材として

用いられてきた畳ですが、景気の後退やインフレによって家計が圧迫される中で、畳表交換や畳を使用する優先順位は後退します。



③フローリングの方が畳に比べて経済的合理性がある。

 そもそも畳にはランニングコストがかかるため、ランニングコストを要しないフローリングは経済的には合理的です。


1300年続いてきた畳文化ですが、まさに危機的状況に立たされています。


次回は畳の減少に影響を与えた、「中国に進出したいぐさ農家たち」

について掲載したいと思います。


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1.農林水産省."いぐさ(畳表をめぐる事情)".農林水産省.2020-6.

https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/regional/attach/pdf/index-1.pdf

,(参照 2022-7-30)






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